そーゆーとこツボなのさ

終日もう君に夢中

お気に入り双眼鏡をひたすらおすすめする

18祭の会場が昨日ようやく発表になりました。

日産スタジアムヤンマースタジアム長居。私にとって初の屋外コンサートになります。

初めての野外ライブでの心配事と言えば、もちろん天候。

ただでさえ天気の崩れやすい7月に、雨も風も雪も嵐も連れてくる関ジャニ∞のライブとなれば、雨が降らないはずがないと薄々思っている人も多いでしょう。

 

とりあえず防水双眼鏡だけは絶対に手配しないといけないと思って色々と探していたのですが、手持ちの双眼鏡のスペックと見比べていてあることに気がつきました。

 

これ、防水じゃね?

 

PENTAX AD8×35WP

これが私の持っている双眼鏡の機種名です。明らかにWater Proof。

一応購入履歴を確認して商品ページを見ましたが、やっぱり防水でした。なぜ気づかなかったのだろう。ていうか、気づかなかったら普通に別の防水双眼鏡を買うところでした。よかったです。

 

関ジャニ∞の野外ライブは十祭以来8年ぶり。おそらく私のようなうっかりさんでなければ、防水双眼鏡をお持ちの方は少ないのではないでしょうか。

私は今持っている双眼鏡がすごく気に入っているので、そのお気に入りポイントと双眼鏡のスペックを比較する際に見るべきポイントを解説していきたいと思います。

 

改めて、私の持っている双眼鏡がこちら。

PENTAXのAD8×36WPです。

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https://www.yodobashi.com/product/100000001002602093/www.yodobashi.com

家電の名前って大体よくわからない数字やアルファベットが書いていませんか?

双眼鏡の場合は8×25とか10×36などの整数同士の掛け算が入っていると思います。

8や10の方はご存知の方も多いと思いますが、倍率を表します。倍率が大きいほど、物体は大きく、近くにあるように見えます。

ということは、倍率は高ければ高いほど良いのでは?と思われがちですが、そうではありません。理科の実験で顕微鏡の使い方を習ったのを覚えていますか?

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おそらく資料集や教科書に、こういった解説が載っていたと思います。

低倍率ほど物は小さく、明るく、鮮明に見え、高倍率ほど大きく、暗く見えるのです。

原理としては倍率が高いほど小さい範囲を高倍率で拡大することになるので、視野は狭くなり、視界から入ってくる光の量も少なくなるということですね。

特に私のように推しのダンスが好きな方、全身を見たい方にとっては、倍率は高すぎると扱いにくいと思います。

私のおすすめは8倍です。多くのライブ向けの双眼鏡は6倍~10倍ほどになっていると思います。12倍以上のものも時々見かけますね。一般的にはドーム規模の会場では10倍の双眼鏡がおすすめされることが多いです。

しかし、このイラストを見てください。

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これなら10倍くらいがちょうどいいのではないかと思ってしまいがちですが、大事なのは「ステージの位置はコンサートによって変わる場合もございます」という部分です。

このイラストは、ジャニーズのライブには必ず存在する花道やバックステージ、センターステージ、トロッコなどが想定されていません。このイラストに書いてあるメインステージの場所をそのままバックステージの場所に持っていけば、東京ドームのほとんどすべての座席が黄色、つまり~8倍がおすすめされる距離になることがわかると思います。

 

また、距離以外にも私が8倍をおすすめする理由はあります。

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これはヨドバシドットコムでの双眼鏡の取扱件数です。

8倍の品揃えが圧倒的に豊富です。基本的に市場の原理として、競争が激しければ激しいほど良い製品が開発されます。そのため、最も品数の充実している8倍から選ぶ方が、良い双眼鏡を見つけられる確率が高いということです。個人的には8倍か10倍の2択以外あり得ないと思います。

 

では続いて、8×36の後ろの数字についてです。

これはレンズの口径を示し、この数字が大きいほど、レンズは大きくなります。

レンズが大きいということは、見える範囲が大きくなるということです。ということは視野も広くなりますし、倍率が同じでも明るさが上がることになります。

実際、双眼鏡の「明るさ」というのはレンズの口径の2乗を倍率の2乗で割ることで求められます。

ではこちらも数値が高ければ高いほど良い双眼鏡なのでしょうか?

答えは人によります。レンズが大きくなれば、双眼鏡本体も大きくなり、少し持ちづらくなります。また、大きくなるということは重量がその分増すということです。

個人的には、小さければ小さいほど持ちやすいというものでもないと思います。特に横幅が狭すぎる双眼鏡は腕をキュッと内側に寄せて持たないといけなくなるため、腕に変な負担がかかって私はあまり好きではありません。その辺りは、家電量販店で実際に試してみるのが一番良いと思います。

インターネットで買うにしても、Amazon楽天市場などの総合通販サイトよりは、ヨドバシカメラビックカメラの通販サイトをおすすめします。

なぜなら商品説明の欄に、必ずスペックが書かれています。このスペック、また数値が大量に並んでいるので苦手な人はうっかりすっ飛ばしてしまいそうになるかもしれませんが、読み方が分かれば非常に便利なので、簡単に解説しようと思います。

 

・対物レンズ有効径

・倍率

・明るさ

・最短合焦距離

・ひとみ径

・アイレリーフ

・実視界

・重量

 

この辺りがヨドバシドットコムで標準的に記載されているスペックです。

対物レンズ有効径(レンズの口径)と倍率に関しては、先ほど説明したので省略します。

加えて見ておきたいのが、明るさ、最短合焦距離、実視界、重量です。

重量については、説明の必要はないかと思います。量販店で試してみるのが良いでしょう。

 

というわけで、まずは明るさです。

双眼鏡を選ぶ上では、これが一番大事だと思います。ただ単に明るいだけでしょ?と思われるかもしれませんが、そうではありません。明るいということは、コントラストが強いということです。その分、輪郭線は鮮明になり、例えるなら視力が上がったような状態になります。

実際の写真がこちら。

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まずこれが、私の旧双眼鏡。PENTAXのUP8×25で撮ったものです。明るさは9.6という数値。

この数値は、わりと高い方です。1万円以下の双眼鏡ではほぼ最大になります。

続いてこちら。

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今現在使っているAD8×36を通して撮った同じ木の写真です。明るさは2倍近い20.6になります。

比べてみると、1枚目は手ブレしてるんじゃない?と思いませんでしたか。

私も最初撮った時はそう思ったのですが、何回撮り直してもこうなります。つまり、1枚目の写真が明るさ9.6の限界です。

分かりやすく言うと、Blu-rayとDVDの画質くらい違います。生の推しをBlu-ray画質で見たい人は、ぜひこの明るさを重視してください。

また、他にも明るさが活躍するポイントがあります。それは暗転時です。

コンサートや舞台では、ほとんどの場合ステージが暗くなる瞬間が存在します。暗転時に捌けていく推しの姿や、暗転中に衣装チェンジをする推しの姿は基本的に映像には残りません。生でしか見れない不意の瞬間を見逃さないためにも、明るさは重要です。

 

続いて最短合焦距離です。

これは私はあまり重視していません。私の双眼鏡は3mなので、ピントの合う最も近い距離が3mということになります。ステージからおおよそ5列目くらいの距離でしょうか。

この距離が短ければ短いほど近くのものにもピントを合わせられるという意味なので、数値が小さければ小さいほどスペックが高いということになります。他の双眼鏡は1m近くのものもあるので、3mという数値はそこまで良いものではありません。

ただ想像して欲しいのが、アリーナの6列目で双眼鏡使います?

舞台の6列目で、スタンドの6列目で、推しが3m先にいる状況、私なら使いません。

なので、あまりにも数値が大きすぎると問題かと思いますが、アイドルオタクにとってはあまり重要なスペックではないと思います。

 

最後が実視界です。

これは視界の広さを示す値になります。つまりどれだけ広い範囲が見えるかということです。

これはアイドルオタクにとっては結構重要です。アイドルは大抵、動き回ります。

ダンスもしますし、ファンサもしますし、トロッコに乗ったり、花道を歩いたり走ったり。

それが1人ならまだ追いやすいですが、似た色の衣装を着た人が5人いるとすると、1人を追い続けることはそれほど簡単なことではありません。視界が広いほど推しを捉えやすいです。

特に登場する瞬間を捉えるのに、この実視界は重要です。例えば8BEATのアンコールはポップアップでの登場でした。十五祭のオープニングもポップアップでしたね。ポップアップで登場する瞬間の推し、見たくないですか?ただ、立ち位置を正確にロックオンするのって結構難しいです。

その点、視界が広ければそこまで綿密に位置を合わせなくても、推しの登場の見逃しを避けることができるというわけです。

また、箱推しや掛け持ちにとっても実視界の広さは役立ちます。私は8BEATのYESで、いつも丸山さんを見るかヒナちゃんを見るか横山さんを見るか迷っていました。視界が広ければ、2人くらいなら同時に視野に入れることができます。

 

ここまでは数値で測れるものに関する話でした。

他にも見ておきたいポイントが3つあります。

 

①防振か、そうでないか

防振双眼鏡を買うか迷われている方も多いのではないでしょうか。

私も実際、その1人でした。しかし今はお金があったとしても防振双眼鏡を買う予定はありません。理由はいくつかあります。

・コストパフォーマンス

一般的な双眼鏡は、1万円出せばかなり良いものが買えます。しかし、防振の場合は最低10万円ほどです。先ほど、双眼鏡の使い心地には明るさや実視界が重要だと言いました。これらのスペックは基本的に値段に比例します。

ということは、約1万5千円という一般の双眼鏡の中ではかなりお高めのものと同じくらいのスペックでかつ防振機能がついているものを選ぶとなれば、10万円じゃ全然足りません。というか、そこまで高額で高スペックな双眼鏡って、あんまり売ってません。

私が8倍を選ぶ理由の一つに品揃えの多さを挙げましたが、防震についても同様です。防振機能がついた双眼鏡はあまり多くないため、製品開発の競争も加速せず、性能に対する価格が割高になることが多いのです。

・酔う

色々言いましたけど、シンプルにこれが一番大きいです。

防振双眼鏡は揺れを防止します。つまり、普通に双眼鏡を横に動かした時も、その動きに対して補正がかかります。頭の動きと見ている景色が微妙にずれるというわけです。

私は3時間のコンサートなら2時間半はレンズを覗いているタイプです。しかも車や船だけでなく、新幹線や電車でも酔ってしまう極度の車酔い体質です。友人に防振双眼鏡を少し見せてもらったことがありますが、数分で気持ち悪くなりました。

 

というわけで、防振も一概に良いとは言えません。

逆に、車酔いをほとんどしない人、短時間だけ特定のシーンをロックオンしたい人(例えば丸山さんのベースのスラップのところだけは手元を見たい、など)の場合は、防振がおすすめできると思います。どちらにしても、防振はレンタルも充実していますし、購入の前にレンタルなどで自分の三半規管との相性は確かめた方が良いかもしれません。

 

②レンズコーティング

明るさは倍率とレンズの口径で求めることができると言いました。では、同じ倍率・同じ口径なら高くても安くても、物体の鮮明度は変わらないのでしょうか?

企業の開発努力はそんなところで終わるはずがありません。そこで関わってくるのがレンズのコーティングです。

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左が旧双眼鏡、右が今使っているものです。

左の方がレンズがやや明るく、輪っかのような蛍光灯の形がはっきり見えるのがわかるでしょうか?

つまり、光が多く反射しているということです。反射した分の光は、もちろんその分だけ内部に取り込まれません。反射が多ければ、目に届く光の量が減るということです。

対物レンズ側から覗いた時に、反射が少ないレンズほど、目に届く光の量が多く、明るく見える、つまり鮮明に見えるというわけです。反射を減らす役割をするのがレンズコーティングです。

とはいえ、なかなか私を含め素人には見分けるのが難しいものです。しかし、コーティングにこだわっている双眼鏡であれば、大抵の場合、商品紹介のところにコーティングに関する説明が載っているはずです。量販店に行って、実際に対物レンズ側を覗き比べるのも良いかもしれません。あまりにも反射が多ければ、その双眼鏡はやめておいた方が良いかもしれません。

 

③素材・ストラップ

双眼鏡の素材って気にしたことありますか?私はなかったです。

ストラップも大体外された状態で販売されているので、確認しないと思います。

ですが、2時間以上双眼鏡を持ち続ける場合、この2つは結構重要になってきます。

私の今持っている双眼鏡はかなり重いのですが、素材が柔らかく、ラバーのような質感です。これの何が良いかと言うと、持っていて滑りません。両手で持っている時は一般的なプラスチック系のサラサラした素材でも気にならないのですが、片手で持っている時にかなりこれが効いてきます。

以前の双眼鏡は300gでしたが、左手だけで支えることはかなり難しかったです。今の双眼鏡は640gなので、左手どころか右手でも厳しいのではないかと思っていましたが、実際に使ってみると案外簡単に支えられました。それはグリップ感のおかげだと思います。

ペンライトを振ったり、手が疲れたから少し休めたり、思っているより双眼鏡を片手で持たなければいけない瞬間は多いです。片手で重いものを持つなら、もちろん持ちやすい方が、滑りにくい方が良いですよね。滑りにくければ手ブレも軽減できます。実際に購入する時は、片手で持った時の使い心地も確認することをおすすめします。

あとはストラップの幅が狭いと、かなり首や肩に負担がきます。ただでさえ腕を酷使するのがコンサートですから、肩周りは労った方が良いです。もし付属のストラップが細ければ、幅広のものを購入しても良いかもしれません。

書きながら思い出しましたが、ピントを合わせる調節ネジの位置も注意です。特に防振双眼鏡は手で持つ位置からかなり離れたところに調節ネジがついている場合があります。特に会場が広ければ広いほど推しとの距離は場面によって大きく変わってくるので、持ちながら簡単にピントを調節できるかというのも確認した方が良いでしょう。

 

えらく長々と語ってしまいましたが、最後に私の双眼鏡の推しポイントを聞いてください。

・信頼のPENTAX

PENTAXというと聞き馴染みのない人もいるかもしれませんが、リコーは聞いたことがあるのではないでしょうか。要は超大手です。家電で言うパナソニックとか日立みたいなもんです。なんやかんやブランドってそのブランドイメージを落とさないために製品開発に必死なので、中途半端な製品を発売することは少ないです。

・抜群の明るさ

8倍双眼鏡だと明るさ10あれば結構スペック高い方です。なので20.6はかなりズバ抜けています。私はこの双眼鏡を8BEATから使い始めましたが、映像記憶の残り方がすごいです。体感的にはBlu-rayでコンサート映像を見ているのとほぼ同じ解像度なので、めちゃくちゃ見たものを思い出せるようになりました。

・グリップ感・ストラップ

これはさっきも言った通りです。この双眼鏡は他の8倍の双眼鏡に比べるとかなり重量がありますが、それをしっかりと補ってくれています。立つ・座る以外の運動をほとんどしない私ですが、3時間のコンサートでも最後までずっと見ていることができました。

・防水

時々野外ライブをやる雨男超えて嵐男・関ジャニ∞さんですから、これだけお気に入りの双眼鏡が防水なのはありがたいです。普通に遠征している時でも、リュックやカバンの中が濡れるレベルの大雨や大雪に見舞われることがありますからね…。

 

いかがだったでしょうか?

双眼鏡選びのお手伝いになれば幸いです。ちなみに今気づきましたが、ずっとおすすめしてたAD8×36WP、ヨドバシだと販売終了になってますね…。Amazonも今は取扱がないようです。私の以前使っていたペンタックスのタンクローシリーズUP8×25も防水ver.がありますし、コスパや重量的にもわりとおすすめです。

双眼鏡でより良いオタクライフを。