インスタグラムのいいねの数は何で決まる?
最近私はよく金曜日を土曜日だと勘違いします。
「あれ?アラーム鳴らなかったな」と不思議に思いながら関ジャニ∞のインスタグラムをチェックし、ストーリーズが投稿されていないのを見て「もしやインスタライブ見逃した⁉︎」と焦ったところで、今日が土曜日ではなく金曜日であることに気がつく。
私の間抜けさは置いといて、関ジャニ∞がインスタグラムを開設してから早8ヶ月が過ぎ、すっかり私の生活の中に組み込まれています。
実は最近までインスタグラムのいいねの数を一の位まで表示する方法を知らなかったので、いつも「数万いいね」という表示でした。
ようやく設定を変えていいねの数が見えるようになったところで、これを分析したら面白そうだなと分析オタクの血が騒ぎ始めました。
メンバーによって変わっているのか、それとも別の要因なのか、調べてみたい。
というわけで、今回は関ジャニ∞のインスタグラムのいいねの数が一体どういう要因で増減しているのかということを調査したいと思います!
①データの準備
とりあえず、投稿ごとのいいねの数と、ついでにコメントの数を記録してみました。(いいね数の観測日:2021年8月4日 コメント数の観測日:2021年8月5日)
平均は147,436件で、最小が65,608件、最大が265,396件となりました。
ちなみにいいねの数が最も少なかったのはキミトミタイセカイ歌唱風景の9ピースの写真の内の空の1枚でした。最も多かったのは横山さんの誕生日の投稿です。
続いてコメント数です。
横軸が前のヒストグラムとは一致していないことに注意してください。
平均が3,050件、最小が218件、最大が11,134件となっています。
最もコメントがついた投稿はいいねと同じく横山さんの誕生日の投稿で、最も少なかったのは同じくキミトミタイセカイ9ピースの写真の内の別の空の投稿でした。
数こそ違うものの、いいねの数とコメントの数は片方が増えるほどもう片方が増えるという風に強く関係していることが分かりました(相関係数 = 0.84)。
要因としては、以下の7つを設定しました。
・横山さんの顔が写っているか
・村上さんの顔が写っているか
・丸山さんの顔が写っているか
・安田さんの顔が写っているか
・大倉さんの顔が写っているか
・投稿に動画が含まれているか
・同日中に投稿があったか
これらをイエスかノーの2択の要因として、投稿ごとに紐づけて分析してみました。
(分散分析を行いました)
②結果
まずはいいねとその要因についてです。
上の7つの要因がイエスであった場合に、いいね数の平均がどれくらいになったかを表にまとめました。
要因 | 平均値 | 全体平均との差 |
---|---|---|
横山 | 171820 | 28384 |
村上 | 165485 | 18049 |
丸山 | 168037 | 20601 |
安田 | 166127 | 18691 |
大倉 | 174071 | 26635 |
動画 | 145746 | 9311 |
同日投稿 | 123068 | -24367 |
基本的にメンバーが写っていると、やっぱりいいね数は大きくなることが分かりますね。
その中でも最もプラスが大きいのが大倉さんで、次いで横山さん、丸山さん、安田さん、村上さんとなっています。
それに比べると動画の投稿に対してのいいね数はそうでない投稿と9000件程度しか変わらないことが分かります。
また、同日中に投稿があった場合は全た平均から24000件以上いいねの数が少ないこともわかりました。
じゃあこの結果をどう見るか、という点で分散分析に移ります。
統計をしたことがない人でも、大倉さん要因の+17000以上と、動画要因の+9000以上はなんとなく違う気がすると思ってもらえると思います。
たまたま動画の含まれる投稿を集めたら誤差が出たのか、それとも本当に動画があることでいいねの数が増えているのか、そういう部分をここからみていくことになります。
要因 | F | p |
---|---|---|
横山 | 16.08 | <0.001 |
村上 | 2.51 | 0.12 |
丸山 | 3.00 | 0.09 |
安田 | 0.86 | 0.36 |
大倉 | 13.24 | <0.001 |
動画 | 0.10 | 0.75 |
同日投稿 | 15.12 | <0.001 |
Fと書かれた値が大きければ大きいほど、pの値が小さければ小さいほど、その要因に意味がありそうだということを示しています。
pは偶然その結果が得られる確率を示しているのですが、5%(p = 0.05)で足切りすることが多いです。
つまり、横山さんが写っている写真を含む投稿がたまたま他の投稿よりもいいねの数が多くなる確率は0.1%未満なので、横山さんが写っていればいいねの数が増えると結論づけて良さそうです。
他にも大倉さんの要因と、同日投稿の要因が5%を下回りました。
いいね数が伸びやすいのは、横山さんが写っている時、大倉さんが写っている時、同日中に投稿がなかった時だということが推測できます。
③考察
注意しておきたいのは、単純に大倉さんや横山さんが人気だからいいねの数が多いという結論に結び付けられるものではないということです。
もちろんファンの数が増えればいいねの数が伸びるというのも考えられる一つの要因だと思いますが、それ以外について考えてみたいと思います。
まず、私が大倉さん・横山さんと聞いたときに思ったのが、「誕生日投稿じゃね?」ということでした。
一番最初に最もいいねとコメントの数が共に多かったのが横山さんの誕生日投稿だということに触れました。実は2番目にいいねの数が多かったのが、大倉さんの誕生日投稿です。
関ジャニ∞のインスタグラムにおける平均的ないいねの数が149,731件である中、両者ともに25万近くのいいねがついています。
じゃあこれを分析から除いてみたらどうなるんだろうと思って、再びやってみたのですが、結果は大倉さん(F = 14.16, p < .001)も横山さんも(F = 17.36, p < .001)で変わりませんでした。
むしろ、データのばらつきが小さくなったので、より大きいFの値が出てきてます。
その分、大倉さんと横山さんに比べると効果が小さいものの、2人に加えて村上さん(F = 5.59, p < .02)と丸山さん(F = 5.89, p < .01)でも、pの値が5%を下回りました。
安田さんの効果のpの値は再び5%を上回りました(F = 1.87, p = .18)。
これについては後から考察していきます。
もう一つ思ったのが、横山さんと大倉さんって私が分析企画をやっているといつもファンの数が集まりにくいメンバーなんですよね。
前回の191名の方に協力していただいたリアコ度に関するアンケートでも、横山担が最も少なく14名、大倉担がその次に少ない15名でした。
もう少し規模の大きい2840名の方に協力していただいた沼落ちに関する方のアンケートでも、大倉さんのファンは全体の中で丸山さんに次いで2番目に多い554名であったものの、横山担は最も少なく234名という結果になりました。
コンサートに行ったり舞台のチケットを取ったりする中での個人的な体感として、大倉担は圧倒的に母数が多いイメージだったので、後者のアンケートでも思っているよりは少ないなという印象でした。
なので、一つ考えられる要因として、メインで使用している媒体の違いがあるのではないかと思いました。
横山担と大倉担はTwitterよりもインスタグラムを使っている傾向にあり、村上担と安田担と丸山担はインスタグラムよりもTwitterを使っている傾向があるのではないかと思います。
もう一つリアコに関する調査の結果を見返していて思い返したのですが、大倉担・横山担と、それ以外の3人のファンって年齢層が違ったんです。
もちろんそれぞれ10名ほどの参加者しか集まっていないので、それがどこまで全体を反映できているかというのは怪しいのですが、改めて年代を確認します。
こうしてみると、横山担と大倉担は他の3人のファンと比べてかなり10代のファンの占める割合(水色の部分)が大きいことがわかると思います。
また、誕生日投稿を除いた分析でも5%を下回る結果が出なかった安田担は、他のメンバーと比べて10代と20代の占める割合が最も小さくなっています。
よく考えれば納得ですが、年齢が若いほどインスタグラムを使っている傾向があるというのも1つの要因になってきそうですね。
④まとめ
得られた結果は以下のようなものでした。
・横山さんと大倉さんが写っている投稿はいいねが伸びやすい
・同日中に投稿があった場合は、いいねの数が減少する
さらに前者のメンバー間の違いについて考察したところ、以下のような要因が考えられました。
・使用しているSNSの違い
横山さんと大倉さんのファンはTwitterよりもインスタグラムを使う人が多い?
・年齢層の違い
ファンの年齢が若ければ若いほどインスタグラムを使用している割合、もしくは気軽にいいねをつける人の割合が大きい?
それに加えて、ファンの母数、横山さんや大倉さんの投稿センス、といった要因が重なってくる可能性もあります。
いいねやRT、コメントの数で人気を測るというのは、とても難しいものです。
分析する側としては、そうした数値は分かりやすいものの、単純に人気度を示した数値ではないということを頭に入れておかなければなりません。
一方で、その数値がある程度目安になるというのも事実です。
ファンとしてはできるだけいいねやRTで人気度をアピールする、運営側としてはそうした数値だけに惑わされない、そうした姿勢が重要なのかもしれません。